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2007年02月15日

ダニ族は、狭い盆地で部族間闘争を2万年以上続けてきたらしい

性器を包むペニスケース(ダニ語ではキオ)で有名なダニ族は、ニューギニア島中央のジャヤウイジャヤ山脈にあり、周りは3000m級の山に囲まれた幅15km、長さ60kmのバリエム盆地に住んでいる。
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ダニ族はペニス・ケース以外は素裸で鉄を知らない石器時代の人であった。石器と木材の道具だけであるにもかかわらず、ダニ族は農業に優れており耕作地は整然としている。 土地が肥えており、主要作物は根菜である。特にサツマイモの栽培に適していたこと、1600mの高地でマラリア蚊がいないことから、盆地の人口は当時で5万人(現在は10万人)で人口密度は驚くほど高い。

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ダニ族は約30の氏族に分かれて住んでいる。氏族の間は敵対関係にあった。ダニ族は勇敢で部族闘争に熱をあげる。女、豚などをめぐり侮辱と感じれば戦争が始まる。土地がからむこともある。 両軍は戦争を始める前にダンスを行い雄たけびをあげて次第に昂奮し戦意を高揚させる。武器は槍と弓である。武器に鉄はないから死傷は少ない。しかし戦争であるから本気で闘えば死者はでる。

ダニ族は、一夫多妻の大家族。その住み家は、まわりに柵をめぐらした中にいくつもの家を配置する構造になっている。かがんでやっとくぐり抜けることができる位の小さな入口を入ると、そこには丸い形の男たちが住む家・ホナイと、女と子供が住む長方形の長屋が見えてくる。男と子供が一緒に暮らすことはない。それがどうしてなのか定かではないが、夫婦でさえ別々に暮らし、妻同士、異母兄弟同士が仲良く暮らしている。

ダニ族では村と村は敵対関係にあり、しばしば戦争が行われた。性格は誇り高く勇敢である。彼らの社会構造は実力者が首長になって権勢をえる。家門とか家柄はなく首長の子供に首長の地位を継ぐ特権はない。実力者とは戦争に強く、殺した敵の数が多い者である。死去すると遺品は完璧に分配される。このような意味で完全民主主義といえる。

 ジャパンバリツアーズ
インドネシア専科
ニューギニアの高い山々に囲まれた文明人未踏の盆地は、ジャングルの狩猟生活の部族が定住したのであろうマラリアもいなく肥沃な土地であったため、イモの耕作で暮らせる良質な土地だったようである。しかし、15km×60kmの狭い盆地内では人口密度が高くなり、部族間闘争が激しくなったのだろう。
その結果、戦闘的な戦士の男達は周辺の部族との縄張り闘争が役割となった。女たちはイモの耕作が仕事となったようである。戦士の家族構成は、当然に一夫多妻である。
しかし女は、部族内で嫁入りなのか、部族外から貰うのかはよく分からない。土地や女、豚の奪いで部族間に戦争が起こるとあるので、部族外からの嫁入りもあるのかもしれない。

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comments

豊かな人がより多くの家族、子供たちを養っていく、そしてそのルールをみんなが認めているというのはとても合理的ですね。
農業は人手を必要とし、その協働作業の中にみんなの役割があるということもその背景にあるように感じます。

  • sinkawa
  • 2007年3月20日 21:34

>協働作業の中にみんなの役割がある
確かにそうですね。
農業の中でも、特に水稲栽培は灌漑という集落単位での共同作業が不可欠となるためよりそういった意識になり易いようです。
ex.インドネシア→ゴトン・ヨロン
日本→結

  • kato
  • 2007年3月20日 22:02

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